青葉区の整体なら「ネイチャーボディ鍼灸整体院」

著者:ネイチャーボディ鍼灸整体院 代表 山﨑由浩

歩くたび、階段のたびに股関節が痛む——そのつらさ、諦めなくていい

朝、布団から起き上がろうと足を床につけた瞬間、股関節の付け根がズキッとして数秒動けない。スーパーの駐車場から店内まで歩く途中で、思わず立ち止まって足の付け根をさすってしまう。和室でお茶を出そうと正座から立ち上がるとき、手を床について体を支えないと立てない。孫と公園に行った帰り道、まだ歩けるはずの距離なのに「もう少し休みたい」と言い出せず、無理して歩く——。

この記事にたどり着いたあなたは、こんな場面に心当たりがあるのではないでしょうか。次のうち、いくつ当てはまりますか。

  • 5分以上、痛みを気にせず連続して歩くのがつらい
  • 階段、特に降りるときに足をかばってしまう
  • 朝起きて最初の一歩、立ち上がりの「動き出し」が痛い
  • 正座・あぐら・和式トイレなど、股関節を深く曲げる動作を避けている
  • 病院で「変形性股関節症」「臼蓋形成不全」と言われ、「歳のせい」「様子を見ましょう」で終わった
  • マッサージや整体、鍼をいくつも渡り歩いたが、その場だけで戻ってしまう
  • 人工関節や骨切り術を勧められ、本当にこのタイミングでいいのか決めきれずにいる

多く当てはまるほど、「このまま手術しかないのだろうか」「一生この痛みと付き合うのだろうか」という不安が大きいはずです。ご家族には「大したことない」「年のせい」と言いながら、本当の痛みの強さや不安を隠している——そんな方も少なくありません。

まず、はっきりお伝えしたいことがあります。股関節の痛みは、必ずしも「歳のせい」でも「変形のせい」でもありません。 そして、変形そのものは戻せなくても、「その股関節にどれだけ負担がかかるか」は体の使い方で変えられます。ネイチャーボディ鍼灸整体院で私たちが整体を通して見ているのは、まさにそこです。

この記事では、なぜ股関節が痛むのかを解剖学的な連鎖まで掘り下げ、私が臨床の現場で実際にどこを見ているのか、なぜ他ではよくならなかったのか、そして自宅でできる安全な対処までを、順を追ってお話しします。臨床歴21年・延べ16万回の施術のなかで見えてきた、股関節痛の本当の姿を、患者さんの言葉に翻訳してお伝えします。

「変形しているから痛い」とは限らない——まず知ってほしい大前提

膝まわりへの施術

レントゲンで「軟骨がすり減っています」「骨が変形しています」と説明を受け、変形性股関節症と診断された。だから痛いのだと、多くの方が誤解しています。

ですが実際には、変形しても、軟骨がすり減っても、それだけで痛みが出るわけではありません。

これは世界的な研究でも示されています。医学誌BMJに報告された米国の大規模調査では、レントゲンで変形性股関節症と判断された股関節のうち、実際に痛みが出ていたのは2割程度でした。逆に、頻繁に股関節が痛む方のうち、レントゲンで変形が見つかったのは1割前後にとどまっています。つまり「変形しているから痛い」という関係は、思われているほど強くないのです。実際、股関節の構造上の問題があっても、痛みを感じずに元気に歩いておられる方はたくさんいらっしゃいます。

一方で、正直にお伝えしておきたいことがあります。整体は外科的な処置ではありませんので、変形してしまった部分や、すり減った軟骨を元に戻すことはできません。 一度構造が変わってしまった組織を回復させることは、私たちにはできないのです。誇大な宣伝との違いを、ここではっきりさせておきたいと思います。

では、構造が変化していても痛みなく過ごせている方がいるのは、なぜなのでしょうか。もちろん、構造的な問題そのものが痛みを起こしているケースもあります。ただ、私たちが診てきたなかでは、そうしたケースはむしろ少数です。股関節の本当の原因は、別のところにあることが多いのです。ここからが、この記事の心臓部になります。

なぜ股関節が痛むのか——腰・骨盤から股関節への「負担の連鎖」

股関節は、太ももの骨(大腿骨)の先端にある球状の骨頭が、骨盤側の受け皿(寛骨臼/臼蓋)にはまり込んでできる、体の中でも大きな関節です。歩く・立つ・座る・しゃがむという日常動作のたびに大きな力が加わる場所で、それだけ負担も集中します。

ここで大切なのが、股関節は「上と下のズレを受け止める場所」だという見方です。

骨盤は上半身と下半身の中継地点

骨盤は、体の中で上半身と下半身をつなぐ重要な部分です。上半身の姿勢、つまり背骨がズレると骨盤にも歪みが出て、その歪みが下半身にも波及します。そして、その骨盤の歪みを最終的に受け止めるのが股関節です。

背骨から骨盤、膝、足首、足の裏まで——このどこかにズレや歪みがあると、そのしわ寄せを股関節が引き受けることになります。偏った形で毎日体重を受け続ければ、その一点に負担が集中し、やがて痛みへとつながっていきます。だからこそ、股関節だけを見ていても足りないのです。

反り腰 → 腸腰筋のこわばり → 股関節の詰まり、という具体的な連鎖

では、実際にどんな連鎖で痛みが起きるのか。もっとも多いパターンを、段階を追って見ていきましょう。

股関節のトラブルは、足側(下流)よりも、腰・骨盤・背骨側(上流)からの影響を受けやすい傾向があります。ベースになるのは、骨盤底筋・腹筋・背骨・腰方形筋です。

① 出産や加齢を機に、腹筋が落ち、骨盤底筋がうまく使えなくなる。

② 体を支える力が弱くなり、腰が反る「反り腰」になる。

③ 反り腰になると、股関節の内側から前面につく腸腰筋(大腰筋と腸骨筋をまとめた呼び名で、背骨と太ももの骨をつなぐ深い筋肉)が引き伸ばされ、こわばっていく。

④ 腸腰筋がタイトになると、股関節の可動域が落ち、股関節の内側に痛みや「詰まり感」が出てくる。

この内側の詰まり感・違和感が出た時点が、対処を始めるタイミングです。「なんとなく足の付け根が引っかかる」「あぐらがかきにくい」という段階で気づけるかどうかが、その後の経過を大きく分けます。

「なぜ」を3回掘る——詰まり感の奥にあるもの

もう一段、深く掘ってみます。

なぜ股関節の内側が痛むのか。 → 腸腰筋がこわばって可動域が落ち、動かすたびに関節前面が窮屈になるから。

なぜ腸腰筋がこわばるのか。 → 反り腰で骨盤が前に倒れ、腸腰筋が引き伸ばされた状態で緊張し続けるから。

なぜ反り腰になるのか。 → 腹筋・骨盤底筋という体幹の支えが弱まり、背骨の土台である骨盤が安定して立てなくなるから。

ここまで遡ると、「股関節を揉む」だけでは何も変わらない理由が見えてきます。原因は股関節そのものではなく、骨盤を安定させる体幹の機能にあるからです。座ったときに足を組む癖、床であぐら・横座り・アヒル座りをする習慣、立っているときに片足に体重をかける癖——これらはすべて骨盤をズラし、股関節の一部分に負担を集中させます。あぐらや横座りが女性に多い座り方であることと、日本の股関節痛の患者さんの約9割が女性であることは、無関係ではないと私は見ています。

体重は「原因」ではなく「順番」の話

股関節痛の原因として、老化の次によく挙がるのが体重です。確かに体重が重ければ、股関節にかかる負担は大きくなります。しかし研究では、体重(BMI)と股関節の変形性関節症の関連は、膝と比べると小さいと報告されています。

日本では、股関節の変形性関節症の多くが「臼蓋形成不全」という股関節の受け皿の形に由来するとされ、加齢だけが原因の一次性は1割程度、患者さんの約9割が女性です。つまり日本人の股関節痛は、体重よりも「もともとの形」と「使い方」の影響が大きいのです。

ここには矛盾があります。「体重が原因だから痩せなさい」と言われても、股関節が痛くて運動できない。これでは、いつまでも良くなるサイクルに入れません。もちろん痛みが落ち着いた後に体重を落とす必要がある方はいらっしゃいます。ただ、まずは股関節の痛みを取るために、体重以外の問題を見つけること——順番が逆になってはいけないのです。

「変形が起きる前の機能障害」の段階でこそ手を打つ

変形が完成する前の、動きや使い方が崩れている状態を、私たちは「機能障害」と呼びます。 レントゲンやMRIには写らないけれど、関節の動きが悪い、筋肉がうまく働いていない、体のバランスが崩れている——そういう状態です。

関節に偏った負担がかかり続けると、その部分に活性酸素が発生しやすくなります。研究でも、機械的なストレスが活性酸素の産生を増やして組織の損傷につながること、変形性関節症の進行が酸化ストレスと関連することが報告されています。だからこそ、痛みや不調は変形が完成する前の「機能障害」の段階で現れます。変形に進む前の早い段階で対処することが重要なのです。変形が進んでからでは、できることが限られてしまいます。

私が臨床で診ているポイント——「上流か、下流か」をまず見極める

ネイチャーボディ鍼灸整体院では、痛みが出ている股関節だけを見て施術を始めることはありません。私がまず考えるのは、その関節の上流(体幹側)と下流(足側)の、どちらに問題があるのかという見極めです。これは股関節に限らず、膝でも腰でも、私が一貫して使っている思考の型です。

股関節の場合、先にお話しした通り、下流(足側)よりも上流(腰・骨盤・背骨側)の影響が多い傾向があります。ですから、股関節が痛いと言って来られた方でも、私はまず背骨と骨盤、そして腸腰筋・腰方形筋・腹筋・骨盤底筋の働きを確認します。反り腰の有無、骨盤がどちらに倒れているか、股関節を深く曲げたときにどこで詰まるか。ここを一つずつ触れて確かめていきます。

ただし、下流が原因のこともあります。過去に足首の捻挫や怪我をした経験がある方は、足の接地がうまくいかず、そのズレが膝から股関節のアライメントへと上がっていくことがあります。ですから問診では、過去の捻挫歴や大きな衝撃の経験を必ずお聞きします。動画のなかでも私はよくお話しするのですが、交通事故や尻もちをついた経験、気絶して倒れた経験があると、体の深部にその衝撃が残っていて、レントゲンでは異常なしと出ても不調の背景になっていることがあるのです。

初回では、こうした検査をした上で、「右足首の動きが悪くなったことで骨盤の動きにも影響し、その結果として股関節に負担がかかっています」というように、原因と現在の症状のつながりを、できるだけ分かりやすくご説明します。なぜ痛いのかを誰も説明してくれなかった、という方が本当に多いからです。納得して施術を受けていただくことを、私は何より大切にしています。

そして、私が診るのは股関節・骨盤・背骨だけではありません。 40歳を過ぎると、背骨だけを整えても不調が戻ってしまう方が増えてきます。姿勢が崩れると内臓が圧迫され、内臓を包む膜(ファシア)が硬くなって、その膜が腰や骨盤を内側から引っ張る——こうした連鎖が起きることがあります。だから私は、フランスの専門学校で学んでいるオステオパシー(内臓や関節の動き、位置関係にまで着目する国際基準の徒手療法)の視点も使い、必要に応じて背骨・骨盤・股関節に加えて内臓や膜の状態も確認します。強く押すのではなく、やさしいファシアリリースと呼吸を使って、体全体の負担のかかり方を整えていく——これがネイチャーボディ鍼灸整体院の整体の考え方です。

変形の段階によって、できることは変わる

「変形性股関節症」と診断されても、状態は一様ではありません。私は大きく次の段階に分けて考えています。ここは正直にお伝えしておきたい部分です。

【1】診断は受けているが、手術は勧められていない場合。 画像上の変形はそれほど強くなく、機能障害(動きや使い方の崩れ)の方が大きいケースです。実は、この段階の方がもっとも多くいらっしゃいます。変形性股関節症と言われていても、今すぐ手術を勧められていないのであれば、すぐにでも整体・徒手療法を受けていただきたい段階です。機能障害が強い状態は、私たちの得意領域だからです。

【2】手術を勧められている場合。 ここが一番、判断の難しいところです。骨切り術や人工関節置換術の適応となることもありますが、「手術を勧められている」といっても、状態には幅があります。私たちが施術でお役に立てるかどうかの一つの目安は、股関節が90度以上曲がるかどうかです。90度以上曲がるなら、リハビリと整体を併用しながら、まだ他にできることがあると考えます。90度も曲がらないほど変形が大きい場合は、体で代償しきれない状態ですので、医療機関の判断を優先します。

ここで誤解しないでいただきたいのは、手術を受けるかどうかの判断は、あくまで主治医の領域だということです。90度という目安は「私たちが施術でお役に立てるかを見るためのもの」であって、「90度曲がるから手術しなくていい」という自己判断の材料ではありません。整体は補完医療であり、西洋医学と敵対するものではありません。医師が扱う病理の領域は西洋医学が優先されるのが大前提です。私たちは、医師が扱えない機能障害の領域を補う立場です。

そして、どの段階でも現実的なのは「併用」です。国際的な診療指針では、徒手療法は運動療法(リハビリ)の補助と位置づけられており、単独では推奨されていません。この点は、宣伝ではなく指針通りに正直にお伝えします。リハビリで支える力を積み上げ、整体で負担のかかり方を整える——この組み合わせが、股関節痛には理にかなっているのです。

なぜ、これまで他でよくならなかったのか

膝の動きを確認する

「もう歳だから仕方がない」「マッサージも整体も鍼もやったけれど一時的」「変形しているから一生我慢するしかない」——こう言って来院される方が、本当に多くいらっしゃいます。何件も通ってお金をかけてきたことを、ご家族に正直に言いづらい、また効果がなかったらと思うと言い出せない、という方もいます。

なぜ、よくならなかったのか。理由ははっきりしています。股関節にかかる負担のかかり方そのものが、変わっていなかったからです。

牽引、太もものトレーニング、軟骨のサプリメント、マッサージや電気——これらには、それぞれ意味があります。痛みをやわらげたり、筋力を保ったりするために必要な場面もあります。これらが無意味だと言うつもりはまったくありません。ただ、股関節は上と下のズレを受け止める場所です。受け止め方が変わらないまま、痛む場所だけにアプローチしても、楽になってはまた戻ってくる——これを繰り返してしまうのです。

トレーニングについては、もう一つ大事な点があります。体の使い方が偏ったまま鍛えると、その偏った使い方のまま筋力がついてしまうのです。反り腰で腸腰筋がこわばったまま太ももを鍛えても、負担の集中は変わりません。だから、鍛える前に「どう使うか」を整える順番が要るのです。運動療法を否定しているのではなく、順番の話をしています。

もう一つ、私が21年この仕事を続けてきて強く感じていることをお伝えします。日本には、股関節の痛みを抱えたまま「歳のせい」で放置されている方が、あまりにも多い。その背景には、施術者が学び続けているかどうかという問題があると、私は考えています。臨床に立ち続けるのであれば、学び続けるのはマストです。 体の見方は年々更新されていきますし、国際基準の徒手療法の世界では、日本の常識が通用しない場面もたくさんあります。だから私は、21年やってきた今も、わざわざフランスの専門学校まで国際基準の課程を学びに行っています。特定の誰かを批判するつもりはありません。ただ、患者さんが良くなっていない現実がある以上、学びを止めるわけにはいかないのです。

施術者を選ぶときの一つの軸として、これはお伝えしておきたいことがあります。日本には、オステオパシーやカイロプラクティックの国家資格制度がありません。だからこそ、施術者を選ぶときは「どこで・どれだけ学んだのか」を確認していただきたいと思っています。私自身は、はり師・きゅう師という日本の国家資格を土台に、フランスの専門学校で国際基準の課程を学んでいる最中です。

自宅でできる、安全な対処

ここでは、股関節に負担が集中しにくくするために、ご自宅でできる安全な工夫をお伝えします。無理は禁物です。痛みが強く出る動きは避け、「気持ちよく伸びる」「詰まりが少しゆるむ」範囲でとどめてください。

① 座り方を見直す。 足を組む、床であぐら・横座り・アヒル座りをする——これらは骨盤をズラし、股関節の一部分に負担を集中させます。椅子に座るときは、坐骨(お尻の下の硬い骨)を左右均等に座面につけるイメージで、骨盤を立てて座りましょう。床に座る時間が長い方は、椅子の生活に切り替えるだけでも股関節への負担が変わります。

② 反り腰をゆるめる。 反り腰は腸腰筋をこわばらせ、股関節の内側の詰まりを生みます。あお向けに寝て両膝を立て、ゆっくり息を吐きながら、腰と床の隙間を軽く埋めるようにお腹を薄く引き込みます。強く力まず、呼吸を止めないのがコツです。腹筋や骨盤底筋にそっとスイッチを入れる意識で行ってください。

③ 片足重心の癖に気づく。 立っているとき、いつも同じ足に体重をかけていないか、意識してみてください。信号待ちや調理中など、無意識に片足に乗る癖があると、その側の股関節に負担が集中します。両足に均等に体重を乗せる——これを思い出すだけでも違います。

④ 歩ける範囲で、少しずつ動く。 痛いからと動かさずにいると、筋肉が衰え、関節も衰えて、症状がさらに進む悪循環に入ってしまいます。痛みが強く出ない範囲で、平らな道を短い距離から歩く。休みながらでも構いません。

ただし、やり過ぎは禁物です。 「良くしよう」と頑張って回数を増やしたり、痛いのを我慢して伸ばしたりすると、かえって炎症を強めてしまいます。詰まり感や違和感が減る範囲を守ってください。そして、どのセルフケアも「上流・下流のどこが原因か」によって合う・合わないがあります。しばらく続けても変わらない、あるいは悪化するようなら、自己流を続けず、一度専門家に体を見てもらうことをおすすめします。

医療機関を受診すべきサイン

整体は補完医療です。次のような場合は、まず整形外科や内科など医療機関を受診してください(緊急時は救急へ)。

  • 転倒などの直後に、体重をかけられないほどの激しい股関節の痛みが出た(骨折の可能性)
  • 足に力が入らない、しびれや麻痺がある、感覚が鈍い
  • 発熱を伴って関節が腫れ、熱を持っている
  • 安静にしていても痛む、夜間に痛みで目が覚める
  • 急に体重が減ってきた、股関節の痛みが急激に悪化している
  • 「股関節骨頭の壊死」と言われている、手術を具体的に検討する段階にある

これらは、まず医師の診断・治療が優先される状態です。医師の検査で大きな問題がないと分かった上で、それでも続く機能的な痛みに、整体という選択肢があります。医療を否定するのではなく、役割を分けて上手に使っていただくことが、股関節痛の改善への近道です。

つらい股関節痛を、諦める前に

股関節の痛みは、歩ける距離を狭め、外出をためらわせ、楽しみを一つずつ奪っていきます。「まだ人の世話ができる側でいたい」「家族に迷惑をかけたくない」——その気持ちを、私はよく分かっているつもりです。

もう一度、大切なことをお伝えします。変形は戻せませんが、股関節にどれだけ負担がかかるかは、体の使い方で変えられます。 痛む場所ではなく、上流と下流のどちらに原因があるかを見極め、骨盤を安定させて股関節に負担をかけない体をつくっていく。これがネイチャーボディ鍼灸整体院の整体が目指すところです。世界基準の徒手療法と、日本が世界に誇る鍼灸——この両方を使い分けながら、あなたの股関節が少しでも楽に動くよう、一緒に道を探させてください。「もう歳だから」と諦める前に、まずはご相談ください。関連する膝痛・変形性膝関節症や坐骨神経痛のページ、ご予約の窓口もご用意しています。

この記事を書いた人

脚全体のバランスを診る

山﨑由浩/ネイチャーボディ鍼灸整体院 代表。はり師・きゅう師(国家資格)。臨床歴21年・延べ16万回の施術・開業14年。日本と中国で東洋医学を21年実践してきました。現在はフランスの専門学校で、国際基準の徒手療法であるオステオパシーを学んでいる在学中の身であり、国際ライセンス(D.O.)は未取得——取得を目指して学び続けている段階です。

なぜ21年やった今も、わざわざ海外まで学びに行くのか。それは、日本の徒手療法がまだ国際基準に追いついていない部分があると感じているからです。そして何より、臨床に立ち続けるのであれば、学び続けるのはマストだと考えているからです。股関節の痛みを「歳のせい」で片づけられ、行き場をなくしている方が、日本にはあまりにも多くいらっしゃいます。その一人でも多くの方に、痛む場所ではなく原因を見極めるという視点を届けたい——その思いで、この記事を書いています。

参考文献

  • Kim C, et al. Association of hip pain with radiographic evidence of hip osteoarthritis: diagnostic test study. BMJ. 2015. PMID: 26631296
  • Corti MC, et al. / Cochrane Review. Acupuncture for osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2022. URL: https://www.cochrane.org/evidence/CD001977_acupuncture-osteoarthritis
  • Liu CY, et al. Clinical effect and contributing factors of acupuncture for knee osteoarthritis. BMJ Evid Based Med. 2024. PMID: 39486882
  • Durable Effects of Acupuncture for Knee Osteoarthritis. Curr Pain Headache Rep. 2024. PMID: 38635021
  • American College of Rheumatology/Arthritis Foundation Guideline for the Management of Osteoarthritis of the Hand, Hip, and Knee. Arthritis Care Res. 2019. PMID: 31908149
  • Recommendations for the management of hip and knee osteoarthritis. Osteoarthritis Cartilage. 2023. PMID: 37394226

よくある質問(Q&A)

Q. 股関節痛の整体は、何回くらい通えば目安になりますか?

状態によって個人差がありますが、ネイチャーボディ鍼灸整体院では「約1か月、症状が出ず良い状態を維持できること」を卒業の目安にしています。慢性的な股関節痛の場合、最初の数回は1〜2週間ごとに間隔を詰め、変化が定着してきたら間隔を空けていくのが一般的です。初回の検査で、おおよその見通しをお伝えします。卒業後は、月1回や2か月に1回のメンテナンスで良い状態を保つ方もいらっしゃいます。無理に通院をおすすめすることはありません。

Q. 変形性股関節症と診断されていても、整体を受けていいのですか?

膝関節へのアプローチ

今すぐ手術を勧められていない段階であれば、むしろ早めに受けていただきたいと考えています。画像上の変形がそれほど強くなく、動きや使い方の崩れ(機能障害)の方が大きいケースが、実は最も多いからです。この段階は徒手療法・整体の得意領域です。ただし手術を具体的に勧められている場合は、その判断は主治医の領域ですので、医療機関の判断を優先してください。

Q. 主治医に「整体に通っている」と言ったら反対されませんか?

整体は補完医療であり、医師の診断・治療を否定するものではありません。医師が扱う病理の領域は西洋医学が優先されるのが大前提で、私たちは医師が扱えない機能的な領域を補う立場です。国際的な診療指針でも、徒手療法はリハビリと併用する補助として位置づけられています。むしろ「リハビリと整体を併用したい」と主治医に相談していただくのが、股関節痛には現実的な組み合わせです。

Q. 病院のリハビリを受けています。整体と両方やる意味はありますか?

あります。リハビリは支える筋力を積み上げる役割、整体は股関節にかかる負担のかかり方そのものを整える役割で、狙いが異なります。体の使い方が偏ったまま鍛えると、偏った使い方のまま筋力がついてしまうため、「どう使うか」を整えたうえで鍛える順番が理にかなっています。両方を並行するのが、国際的な指針とも合った進め方です。

Q. 痛みがない側の股関節も、診てもらった方がいいですか?

はい、おすすめします。痛みがない側にも、関節の動きの悪さやバランスの崩れ(機能障害)が隠れていることがあります。片側の使い方の癖は、反対側や骨盤・腰へ負担を回しているケースが少なくありません。痛みが出る前の段階で整えておくことは、健康管理としても意味があります。

Q. 体重を落とさないと、股関節痛は良くならないのでしょうか?

歩き方につながる調整

順番が逆になりがちな点です。研究では、股関節の変形性関節症と体重の関連は膝と比べると小さいと報告されています。日本の股関節痛は体重よりも「もともとの受け皿の形」と「使い方」の影響が大きいのです。痛くて運動できないのに痩せろと言われる矛盾を抜け出すには、まず痛みを取って動ける体をつくること。体重の管理は、その後に必要な方が取り組めば十分です。

Q. あぐらや正座はやめた方がいいですか?

股関節を深く曲げる座り方で詰まりや痛みが出るなら、避けた方が無難です。特に横座り・アヒル座り・あぐらは骨盤をズラし、股関節の一部分に負担を集中させます。床に座る時間が長い方は、椅子の生活に切り替えるだけでも負担が変わります。痛みが落ち着いてきたら、無理のない範囲で少しずつ動きを戻していきます。

Q. 杖やサポーターは使わない方がいいのでしょうか?

痛みが強い時期に、歩く距離を保つために杖やサポーターを使うことは、悪いことではありません。動かずにいると筋肉も関節も衰えてしまうので、道具を使ってでも動く方が良い場面があります。ただし道具はあくまで一時的な支えです。同時に、股関節に負担が集中している根本の原因を整えていくことで、いずれ道具に頼らず歩ける状態を目指していきます。

Q. 自宅のストレッチをしても変わりません。なぜですか?

ストレッチが合う・合わないは、原因が上流(腰・骨盤側)にあるか下流(足首側)にあるかで変わります。原因の場所を外したまま同じことを繰り返しても、なかなか変化しません。しばらく続けても変わらない、あるいは悪化する場合は、自己流を続けず、一度どこが原因かを専門家に見極めてもらうことをおすすめします。

Q. どんな服装で行けばよいですか? 予約は必要ですか?

ネイチャーボディ鍼灸整体院は完全予約制で、専用の施術着をご用意していますので、普段通りの服装でお越しいただけます。仕事帰りやお出かけの途中でも大丈夫です。ご予約はLINE・電話などで受け付けており、初めての方は問診票の記入がありますので、予約時間の5分前を目安にお越しください。初回はカウンセリングと検査に時間をかけるため、約45分ほどお時間をいただいています。

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