膝が痛くて、歩くのが億劫になってきた。手すりがないと階段が降りられない。朝、布団から起き上がって最初の一歩で膝が固まる——。50代から70代の方から、こうしたお悩みを本当に多くいただきます。
この記事は、そんな「歩く・階段の痛み」を、その場しのぎではなく根本から考えたい方のために書きました。書いているのはネイチャーボディ鍼灸整体院代表・山﨑由浩です。はり師・きゅう師の国家資格を持ち、臨床歴21年・延べ16万回の施術に携わってきました。今もフランスの専門学校で国際基準の徒手療法(オステオパシー)を学んでいる最中です。
膝の痛みは「もう歳だから」で片付けられがちですが、私は21年膝を診てきて、そう単純ではないと感じています。膝がどうして痛むのか、なぜ他ではよくならなかったのか、自宅で何ができるのか。一つずつ、できるだけ具体的にお話しします。
あなたの膝の痛み、こんな場面に心当たりはありませんか
まず、膝の痛みで来院される方が実際に困っている場面を挙げてみます。当てはまるものがあるか、確認してみてください。
- 朝、布団から起き上がって最初の一歩を踏み出す瞬間、膝が固まって動かない
- 駅やバスの階段で手すりを探し、片足ずつゆっくり降りている
- 立ち上がる・座るという何気ない動作で、膝の内側にズキッと痛みが走る
- 長く歩くと膝が重だるくなり、途中で休みたくなる
- 正座やしゃがみ込みができず、床のものを取るのがつらい
- ヒアルロン酸注射を数回打ったが、変化を感じられない
- レントゲンで「変形性膝関節症」「軟骨がすり減っている」「老化と体重のせい」と言われた
- 「良くなるものではない」と説明を受け、手術や再生医療を勧められている
こうした方の多くは、整形外科・整骨院・整体・鍼をひと通り回った経験をお持ちです。「その場は楽になるけれど、翌日には戻る」——これを繰り返して、次はここかと辿り着かれます。
そして、こうもおっしゃいます。「もう歳だから仕方がない、付き合っていくしかない」「変形しているから、我慢するしかない」と。
お気持ちはよくわかります。ですが、その前に一つだけ、大切なことをお伝えさせてください。
「骨が変形しているから」「軟骨がすり減っているから」膝が痛くなっている——これは、実はそう単純ではありません。
レントゲンで変形性膝関節症と判断されていても、変形があること・軟骨がすり減っていることと、痛みがあることは、必ずしも一致しないのです。この点は世界的な研究でも示されています。膝の痛みとレントゲン所見の関係を調べた複数の研究をまとめた報告では、レントゲンで変形性膝関節症が見つかった方のうち実際に痛みがあったのは調査によって15〜81%とばらつきがあり、逆に膝が痛む方のうちレントゲンで変形が見つかったのも15〜76%と、大きく幅がありました。この報告の結論は「膝のレントゲンの結果だけを単独で用いて、患者さんを評価すべきではない」というものでした。
つまり、膝の構造上の問題があっても、痛みを感じずに元気に生活されている方はたくさんいらっしゃる。ここに、諦めなくていい理由があります。
ここで、私が最初に正直にお伝えしていることがあります。整体もオステオパシーも鍼灸も外科的な処置ではありませんので、一度変形してしまった部分や、すり減った軟骨そのものを元に戻すことはできません。 構造が変わってしまった組織を回復させることはできないのです。誇大な宣伝で「変形が治る」とうたう整体もありますが、それはできないことです。
では、なぜ構造が変化していても痛みなく過ごせている方がいるのか。膝の本当の痛みの原因は、どこから来ているのか。ここからが、この記事の本題です。
なぜ膝が痛むのか——「膝は上下のズレを受け止める場所」という見方

膝は「曲げる・伸ばす」しかできない、とても単純な関節
膝の痛みを理解するうえで、まず膝という関節の構造を知ってください。
膝は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)が組み合わさってできた関節です。そして膝は、肘と同じで、曲げる・伸ばすしかできない、非常に単純な構造の関節です。一方向にしか動きません。股関節のように、あらゆる方向にぐるぐる回せる関節とはまったく違います。
この「単純さ」が、実は膝の弱点になります。
膝は一方向にしか曲がらない作りなので、横方向のねじれや回旋のストレスが加わると痛みが生じます。 膝そのものは、ねじれを受け止める作りになっていないのです。ここが膝痛を考えるうえで、非常に大事なポイントです。
では、その「ねじれ」はどこから来るのでしょうか。
骨盤・股関節・膝・足首の連鎖——しわ寄せが膝に集まる
ここで、膝を単独ではなく「体全体のつながりの中の一つの関節」として見てみます。
体は、足の裏・足首・膝・股関節・骨盤・背骨と、下から上へ積み上がっています。骨盤は、上半身と下半身をつなぐ重要な土台です。
流れを段階で追ってみましょう。
まず、上半身の姿勢が崩れると、骨盤に歪みが出ます。次に、その骨盤の歪みを、まず股関節が受け止めようとします。そして、股関節で受け止めきれなかった分が、膝に回ってきます。 膝は本来のポジションから内側や外側へとズレていきます。O脚やX脚も、こうした積み重ねの結果として現れることがあります。
体を歪みなく正しく使えていれば、膝に大きな負担はかかりません。ですが、姿勢・骨盤・股関節・膝・足首・足の裏、このどこかにズレや歪みがあれば、そのしわ寄せを膝が受け止めることになります。偏った形で体重を受け続ければ、膝の一部分に負担が集中し、それが痛みにつながっていくのです。
つまり膝は、上と下のズレを受け止める場所なのです。だから膝だけを見ても、本当の原因は見つからないことが多い。私が膝を診るとき、膝そのものよりも膝の「上流」と「下流」を必ず確認するのは、このためです。
上流(股関節側)が原因のパターン
膝の上流、つまり体幹側に原因があるケースを見てみます。
例えば女性の場合、出産などをきっかけに腹筋が落ち、骨盤の底を支える骨盤底筋がうまく使えなくなることがあります。すると反り腰になり、骨盤が開きます。それによって股関節のアライメント(骨の並び)が崩れます。股関節がねじれた位置に入ると、その下にある膝は、そのねじれを受けて内側や外側へと引っ張られます。単純な蝶番のような膝に横方向のストレスがかかり続け、内側に痛みが出る——これが上流型の一つの典型です。
股関節の内側には腸腰筋という深い筋肉がついています。反り腰でこの腸腰筋がタイトに硬くなると、股関節の動きが落ち、その負担がさらに膝へ流れていきます。膝だけを揉んでも、この上流のねじれが変わらなければ、膝には同じストレスがかかり続けます。
下流(足首側)が原因のパターン
今度は膝の下流、足首側に原因があるケースです。
過去に足首の捻挫や怪我をした経験のある方は、その後、足の接地がうまくいかなくなっていることがあります。足の裏が地面をとらえる感覚が変わると、そこから積み上がる膝のアライメントにもズレが生じ、痛みが出ます。「昔ひどく足をくじいたことがある」という方は、意外にもそれが今の膝痛の下流の原因になっていることがあるのです。
上流が原因なのか、下流が原因なのかで、やるべきことはまったく変わります。ここを見極めずに膝だけにアプローチしても、同じことの繰り返しになってしまいます。
「機能障害」という段階——変形が完成する前に手を打つ
もう一つ大事な考え方が「機能障害」です。
私は不調を「病理」と「機能障害」に分けて考えています。病理とは、骨や軟骨、靭帯といった組織が実際に傷つき、構造が変化している状態です。レントゲンやMRIで確認できることが多く、変形が大きく進んでいる場合はここに入ります。
一方、機能障害とは、組織そのものは壊れていないのに、関節の動きが悪い・筋肉がうまく働いていない・体のバランスが崩れているといった、本来の働きが十分にできていない状態です。
膝の痛みや違和感は、変形が完成する前の、この機能障害の段階で現れることが多いのです。「なんとなく膝に違和感がある」「捻ったわけでもないのに調子が悪い」というのは、体からの黄色信号です。ここで手を打てば、変形へと進む前に流れを変えられる可能性があります。
はじめは立ったり座ったりの動作がつらい。やがて歩くのも痛い。そうなると歩くことが減り、筋肉が衰え、負担がさらに増える——この悪循環に入ってしまう前に、早め早めの対処が大切です。ですので、特に捻ったり挫いたりしたわけでもないのに膝に違和感を感じたら、放置しないでいただきたいと思います。
「変形」の段階を分けて考える
膝の変形といっても、状態には段階があります。ここは正直にお伝えしておきたい部分です。
第一に、診断は受けているけれど手術は勧められていない段階。画像上の変形はそれほど強くなく、機能障害の割合が大きいケースです。私の実感では、実はこの段階の方が一番多い。ここは整体やオステオパシー、鍼灸といった徒手療法がお役に立てる領域です。
第二に、手術を勧められている段階。これは一番判断が難しく、骨切り術や人工関節置換術の適応になることもあります。ただ「手術を勧められている」といっても、状態には幅があります。私たちが施術でお役に立てるかどうかの一つの目安は、膝が90度以上曲がるかどうかです。90度以上曲がるならまだ他にできることがあり、90度も曲がらないなら変形が大きく代償できない状態と考えます。ただしこれはあくまで「私たちがお役に立てるかの目安」であって、手術を受けるかどうかの判断は主治医の領域です。 「90度曲がるから手術しなくていい」と自己判断されるのは危険ですので、必ず主治医とご相談ください。
膝は体重がかかる関節ですから、負担が積み重なるほど故障のリスクも上がります。だからこそ、どの段階であっても「膝にどれだけ負担がかかるか」を整えることには意味があるのです。
ネイチャーボディ鍼灸整体院で、私が膝を診るときに見ているポイント
ここからは、私・山﨑が実際に臨床で何をどの順番で見ているか、現場の話をします。
ネイチャーボディ鍼灸整体院では、痛い場所だけを見ることはしません。膝が痛いからといって膝だけを揉むことはしないのです。痛みが出ている場所は「結果」であって、原因は別の場所にあることが少なくないからです。
初回は、まずカウンセリングで、いつから・どんな動作で痛むのか、過去に膝や足首を怪我していないか、出産の経験はあるか、といったことを丁寧にお伺いします。この問診の段階で、上流(股関節側)が怪しいのか、下流(足首側)が怪しいのか、ある程度の見立てを立てていきます。過去の捻挫の話は下流を、産後の体の変化の話は上流を疑う手がかりになります。
そして徒手療法の検査で、骨盤の向き、股関節のねじれ、足首の安定性、膝がどちらへズレているかを一つずつ確認していきます。「右足首の動きが悪くなったことで骨盤の動きに影響し、その結果として膝に負担がかかっています」というように、離れた場所のつながりを見ながら原因を絞り込みます。
膝の内側の痛みで来られる方には、まず膝が90度以上曲がるかを確認します。90度以上曲がるなら、関節内の変形というより筋肉・筋膜・骨格バランスの問題である可能性が高く、これは徒手療法の領域です。90度未満なら関節内の問題が濃厚なので、レントゲンでの半月板や靭帯の確認が必要と考え、整形外科での診断をおすすめします。
基本的には、私は膝の見立てを腰椎・骨盤から始めます。腰椎の前弯が強すぎる(反り腰)と骨盤の向きが変わり、それによって膝が内側や外側へ巻き、内側に負担がかかる——この連鎖が非常に多いからです。足関節が関わるのは過去に捻挫や怪我をされた方に多いので、そこは問診で確認します。
施術は、強く押しません。やさしく筋膜(ファシア=筋肉や内臓を包んでいる膜組織)をゆるめ、呼吸を使いながら、体が本来の位置に戻りやすい状態を作っていきます。膝の上流である骨盤・股関節、下流である足首を整えて、膝に負担をかけない体の状態を目指します。
もう一つ、体全体のつながりで言えば、私は膝の痛みが内臓から影響を受けているケースにも注意しています。姿勢が崩れて内臓を包む膜(ファシア)が硬くなると、その牽引が骨盤や腰に及び、めぐりめぐって膝の負担につながることがあります。以前、膝の痛みで来られた70代の男性が、初回に私が左肩を触って「胃や食道は悪かったりしますか」とお聞きしたところ、長年の胃の不調があったことがありました。膝・背中・内臓は、思っている以上につながっています。もちろん、気になる内臓症状があるときは医療機関の受診をおすすめしたうえで、補完医療の視点として全身を見ています。
施術の後は再び状態を確認し、どこがどう変わったかを一緒に見ていきます。検査→施術→再検査、これを繰り返して、変化を目で見て確かめていくのがネイチャーボディ鍼灸整体院のやり方です。
なぜ、これまで他ではよくならなかったのか
「マッサージも整体も鍼もやってみたけれど、一時的だった」。膝痛で来られる方が、必ずと言っていいほど口にされる言葉です。なぜ、その場は楽になるのに翌日には戻ってしまうのでしょうか。
ここは誤解のないように申し上げますが、膝への注射、太もものトレーニング、軟骨のサプリメント、マッサージや電気——これらには、それぞれ意味があります。痛みをやわらげたり、筋力を保ったりするために必要な場面もあります。私はこれらを否定するつもりはありません。
ただ、一つだけ共通する落とし穴があります。膝にかかる負担のかかり方そのものが変わらなければ、いったん楽になっても、また戻ってきやすいということです。
膝は上と下のズレを受け止める場所です。受け止め方が変わらないまま、膝という「結果の場所」だけにアプローチしても、同じストレスがかかり続けます。だから翌日には元に戻る。これが、その場しのぎを繰り返してしまう構造です。
トレーニングについても、少し丁寧にお話しします。膝を支える筋力をつけることは、確かに必要です。ですが、体の使い方が偏ったまま鍛えると、その偏った使い方のまま筋力がついてしまいます。 ねじれた膝の上に筋肉を積み上げるようなものです。だから順番として、まず負担のかかり方を整えることが先になります。整えてから鍛える。この順番を間違えると、鍛えるほど負担が固定されてしまうことすらあるのです。
体重についても同じく、順番の話です。体重は膝への負担に関わる大きな要素で、これははっきりした事実です。ただ、減量するには運動が必要で、その運動が膝の痛みでできない。「痩せてから膝に取り組もう」と待っている間、ずっと膝は良くならず、動かないことで筋肉がさらに衰えていきます。国際的な指針でも、運動療法・教育・体重管理という最初の取り組みは、年齢・体重・画像所見にかかわらず勧められるとされています。つまり、体重が落ちてから始めるのではなく、並行して進めていくものなのです。だからこそ、まず膝に痛みが出るような骨格や体の使い方を見つけて、動ける状態を取り戻すことが先になります。
そして、ここからは私自身の考えを率直に書かせてください。日本には、膝の痛みが良くならないまま放置されている方が本当に多くいらっしゃいます。私は、その背景の一つに、施術者側が学び続けていない問題があると感じています。
施術者は、臨床に立ち続けるなら、最後まで勉強し続けるべきだと私は考えています。だから私は21年やってきた今も、わざわざフランスの専門学校まで国際基準の徒手療法(オステオパシー)を学びに行っています。日本の徒手療法は、まだ国際基準に追いついていない部分があるからです。膝の痛みを「膝だけの問題」で終わらせず、体全体のつながりの中で見る視点は、こうした学びの積み重ねの中で磨かれてきました。この姿勢を、私は薄めるつもりはありません。
自宅でできる、安全な膝のセルフケア

ここでは、ご自宅で無理なくできる対処をお伝えします。ただし、強い痛みや腫れ・熱感があるとき、また膝が90度も曲がらないほど動きが悪いときは、まず医療機関で診てもらってからにしてください。
1. 太ももの前を「働かせる」やさしい運動(膝を伸ばす力を保つ)
椅子に深く腰かけ、片方の膝をゆっくり伸ばして、つま先を天井へ向けます。太ももの前の筋肉に力が入るのを感じながら5秒キープし、ゆっくり戻します。左右10回ずつが目安です。膝関節そのものを大きく動かさずに太ももの筋肉を働かせられるので、痛みが出にくい運動です。反動をつけず、痛くない範囲で行ってください。
2. 股関節(上流)をゆるめるストレッチ
膝の上流である股関節が硬いと、膝にねじれが流れます。椅子に座り、片方の足首を反対の膝の上に「4の字」に乗せ、背筋を伸ばしたまま体をゆっくり前に倒します。お尻から股関節の外側が伸びるのを感じるところで20〜30秒キープ。反り腰の方は、この股関節まわりのゆるみが膝の負担軽減につながりやすいです。
3. 足首(下流)を回す
膝の下流である足首の動きが悪いと、地面をとらえる力が落ちて膝にしわ寄せがいきます。座った状態で足首をゆっくり大きく回します。左右各10回ずつ。過去に足を捻った経験がある方は、左右で回しやすさが違うことが多いので、動きの悪い側を少し丁寧に行ってください。
4. 温めて、めぐりを助ける
慢性的な膝のこわばりには、蒸しタオルや入浴で膝と股関節まわりを温めるのが有効です。血流がよくなると筋肉がゆるみやすくなります。急に腫れて熱を持っているときは温めず、その場合は医療機関にご相談ください。
セルフケアの大原則は「やり過ぎないこと」です。良くしようと頑張って回数を増やすと、かえって膝に負担がかかります。痛みが出ない範囲で、毎日少しずつ続けるほうが結果的に良い方向に向かいます。
こんなサインがあるときは、まず医療機関へ
セルフケアや整体の前に、まず病院での診察が優先されるサインがあります。次のような場合は、整形外科や内科など医療機関(緊急時は救急)を受診してください。
- 膝が急に大きく腫れて、熱を持っている
- 転倒や強い打撲のあと、膝に体重をかけられないほどの激痛がある
- 膝が「がくっ」と抜ける・引っかかって伸びない(半月板や靭帯の問題が疑われます)
- 発熱を伴って膝が痛む
- 安静にしていても強く痛む、夜間に痛みで目が覚める
- 足のしびれや力が入らない感覚を伴う
- 原因の思い当たらない急激な体重減少がある
これらは、徒手療法の前に医療機関で確認すべき状態です。整体・オステオパシー・鍼灸は医療の代わりではなく、医師が扱う病理の領域と、私たちが扱う機能障害の領域は役割が違います。私は、範囲を超えると判断したときは、正直に受診をおすすめしています。
諦める前に、膝の「上と下」を見直してほしい
最後に、もう一度整理します。
膝は、曲げる・伸ばすしかできない単純な関節で、横方向のねじれに弱い場所です。そのねじれは、膝の上流(骨盤・股関節)や下流(足首)からやってきます。膝は、上と下のズレを受け止める場所なのです。変形そのものは元に戻せませんが、膝にかかる負担のかかり方は、体の使い方で変えられます。だから「歳だから」「変形しているから」と諦める前に、膝の上と下を見直す価値があります。
ネイチャーボディ鍼灸整体院では、整体(手で骨格と関節のバランスを整える施術)でこの上流・下流を整え、必要に応じて鍼灸も組み合わせます。膝の使い方が偏ったまま鍛えるのではなく、まず整えてから動ける体をつくる——この順番を大切にしています。
膝の痛みで階段や歩行がつらくなってきた方、病院で異常なしと言われたのに痛みが続く方は、一度ご相談ください。ネイチャーボディ鍼灸整体院の膝痛・変形性膝関節症のページや、関連する股関節痛・坐骨神経痛のページもあわせてご覧いただけます。ご予約やご質問はLINEからも受け付けています。あなたの膝が、また安心して歩ける状態へ向かう伴走者になれれば幸いです。
この記事を書いた人
山グ由浩/ネイチャーボディ鍼灸整体院 代表。はり師・きゅう師(国家資格)。臨床歴21年・延べ16万回の施術・青葉台での開業14年。日本と中国で東洋医学を21年実践してきました。
現在は、フランスの専門学校で国際基準の徒手療法(オステオパシー=体を一つのつながりとして捉え、内臓や関節の動きにアプローチする欧州で確立した手技の体系)を学んでいる在学中で、国際ライセンス(D.O.)はまだ取得しておらず、取得を目指して学び続けている段階です。
なぜ21年やった今も、わざわざ海外まで学びに行くのか。それは、日本の徒手療法がまだ国際基準に追いついていない部分があり、臨床に立ち続けるなら学び続けるのはマストだと考えているからです。膝の痛みを「膝だけ」で終わらせず、骨盤・股関節・足首、さらには内臓や呼吸まで含めて体全体のつながりで見る——この見方は、最新の研究を追い続ける姿勢と地続きにあります。世界基準の徒手療法と、日本が世界に誇る鍼灸。その両方を膝の痛みに向けていくのが、私のやり方です。
参考文献

- Bedson J, Croft PR. The discordance between clinical and radiographic knee osteoarthritis: a systematic search and summary of the literature. BMC Musculoskelet Disord. 2008. PMID: 18789149
- Manheimer E, et al. Acupuncture for hip osteoarthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2018. (Acupuncture for osteoarthritis) URL: https://www.cochrane.org/evidence/CD001977_acupuncture-osteoarthritis
- Liu CY, et al. Clinical effect and contributing factors of acupuncture for knee osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis. BMJ Evid Based Med. 2024. PMID: 39486882
- Tu JF, et al. Durable Effects of Acupuncture for Knee Osteoarthritis. Curr Pain Headache Rep. 2024. PMID: 38635021
- Kolasinski SL, et al. 2019 American College of Rheumatology/Arthritis Foundation Guideline for the Management of Osteoarthritis of the Hand, Hip, and Knee. Arthritis Care Res. 2020. PMID: 31908149
よくある質問(Q&A)
Q. 膝痛の整体は、何回くらい通えば変化を感じられますか?
個人差はありますが、初回の検査でおおよits通院の目安をお伝えしています。ネイチャーボディ鍼灸整体院では「卒業」を目標にしており、卒業の目安は約1か月間、症状なく良い状態を保てることです。比較的軽い機能障害なら2週間に1回程度、慢性的な膝痛では最初の数回を1〜2週間ごとに行い、その後は状態に合わせて間隔を空けていくことが多いです。変化の出方には体の状態が大きく関わるため、初回検査で一緒に見通しを立てます。
Q. 膝痛の施術は痛くないですか?強く揉まれるのが苦手です。
ネイチャーボディ鍼灸整体院の施術は、強く押しません。やさしく筋膜(膜組織)をゆるめ、呼吸を使いながら整えていくやり方です。膝は横方向の力に弱い関節なので、無理にぐいぐい動かすことはしません。強いマッサージは筋肉を傷つけて逆に硬くしてしまうことがあるため、体の状態に合わせて力を調整します。痛みに弱い方や高齢の方にも受けていただけます。
Q. ヒアルロン酸注射や痛み止めと、整体は併用してもいいですか?

併用して問題ありません。注射や痛み止めは、つらい痛みをやわらげるために意味のある処置です。整体・鍼灸は、それらでは変えられない「膝にかかる負担のかかり方」を整える取り組みで、役割が違います。国際的な指針でも、徒手療法は運動療法と組み合わせて用いることが想定されています。医療機関での治療を続けながら、その効果を活かせる体づくりの補完として整体を使う、という考え方が現実的です。
Q. 変形性膝関節症と診断されました。整体で軟骨は元に戻りますか?
軟骨そのものや変形した骨を元に戻すことはできません。ここは正直にお伝えします。整体・オステオパシー・鍼灸は外科的な処置ではないためです。ただし、変形があっても痛みなく生活されている方は多くいらっしゃいます。変えられるのは「膝にどれだけ負担がかかるか」で、これは骨盤・股関節・足首を整えることで変わります。軟骨の再生ではなく、負担の軽減を目指す施術だとご理解ください。
Q. 手術を勧められていますが、整体で手術を回避できますか?
手術を受けるかどうかの判断は主治医の領域であり、私たちが「回避できる」と断言することはできません。一つの目安として、膝が90度以上曲がるならまだリハビリや徒手療法でお役に立てる余地があり、90度も曲がらないなら変形が大きく医療機関の判断を優先すべき状態と考えます。ただしこれは施術でお役に立てるかの目安であって、手術の要否そのものは必ず主治医とご相談ください。自己判断は危険です。
Q. 両膝ではなく、片方の膝だけ痛いのはなぜですか?
片側だけに痛みが出る場合、その側に体重のかかり方の偏りや、上流・下流のバランスの崩れがあるサインであることが多いです。例えば片足に体重をかける立ち方の癖、過去にその側の足首を捻った経験、骨盤の左右差などです。左右で足首の回しやすさや股関節の硬さが違うことも珍しくありません。左右差はどこに負担が集中しているかを教えてくれる手がかりなので、片側だけの痛みこそ全身のバランスを見る意味があります。
Q. 膝痛にウォーキングはしたほうがいいですか、控えたほうがいいですか?

動ける状態であれば、適度なウォーキングはむしろ有効です。動かないと筋肉が衰え、負担がさらに増える悪循環に入ってしまうためです。ただし、歩くと強く痛む・腫れる場合は無理をせず、まず膝の状態を整えることが先です。「痩せてから歩こう」と待つより、痛みの出ない範囲で少しずつ動くほうが良い方向に向かいます。歩き方の癖が膝の負担になっている場合もあるので、フォームも一度見直せると理想的です。
Q. 病院で「異常なし」と言われましたが、膝の痛みが続きます。相談できますか?
はい、ご相談いただけます。「検査で異常なし」と言われて来られる方は、実際とても多いです。レントゲンやMRIで異常が出なくても、関節の動きが悪い・筋肉がうまく働いていない・体のバランスが崩れているといった「機能障害」が背景にあることがあります。機能障害は画像に写りにくいため「異常なし」と出やすいのです。検査で異常がなくても続く膝の痛みに、整体という選択肢があります。
Q. 整体院やオステオパシーの施術者は、どう選べばいいですか?
日本では、オステオパシーやカイロプラクティックに国家資格の制度がありません。そのため、学校できちんと学んでいなくても名乗れてしまうのが実情です。だからこそ、施術者を選ぶときは「どこで・どれだけ学んだのか」を確認していただきたいと思います。他院を批判する意図はなく、ご自身で見極める軸として持っておいてほしい、という意味です。ちなみに私はフランスの専門学校で国際基準の課程を学んでいる最中です。
Q. 一度良くなった膝痛が、また戻らないためにできることはありますか?
再発予防の鍵は、整えた体の使い方を保つことです。具体的には、痛みの出ない範囲での運動習慣(太ももを働かせる運動・股関節と足首のストレッチ)を続けること、片足に体重をかける・足を組むといった膝に負担をかける癖を見直すことです。ネイチャーボディ鍼灸整体院では、症状が落ち着いた後も1〜3か月に1回程度のメンテナンスを利用される方もいます。小さな歪みが大きな不調になる前に整える、という予防の考え方です。
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